大洗発着のブルベ「BRM317千葉200km 2lake」の余韻が残る翌日、早朝5時過ぎ。まだ夜明け前の薄明るくなってきた空の下、昨日と変わらない肌に冷たい空気の中で出立の準備をします。
この日開催される「海楽フェスタ」に後ろ髪を引かれつつ、大洗を後にしました。目指すは北、福島県の二本松です。
引いたルートは177km… 、
のはずだったのですが昨日のブルベを走ったダメージ、正確にはそのスタート前に大洗まで自走したダメージが思ったより大きく、脚が思ったようにまわりません。
あと、ちょっと眠い。5時間は寝たはずなのですけど、眠気は疲労と同じくらいにパフォーマンスを落としてくれます。
現在地点はちょうど昨年、旧上岡小学校を見に来た大子町。予定していたペースより遅れています。 帰りの輪行まで含めてギリギリのスケジューリングなので、少しの遅れが命取りなんですよね(大げさ)
久慈川の向こうに水戸と郡山を結ぶ水郡線(すいぐんせん)が見えます。もちろんローカル線なので運行本数が少ないのは想像に難くないのですけど試しに、と時刻表を確認してみると30分後に列車がくるではありませんか。
もちろん、まっすぐ駅へ向かいました。
「常陸大子駅」から郡山まで輪行です。
車内では半分寝ていました。
郡山で下車しようとすると、Suicaが改札機で赤い警告音を鳴らします。どうも郡山駅のひとつ手前にある「安積永盛駅」を跨ぐと精算できないのだそう。出入りがSuicaでJRは同じ東日本でもこういう区間があるのですね。
頭はスッキリ、大子町まで吹いていた軽い向かい風もここでは追い風に変わっていました。筋肉痛にかわりはないものの、空に広がる青空もあいまって快適です。
ただ道路にはちょっと気をつけないといけません。東北地方で標高も地味に200mを越える郡山、雪解け直後ということで路肩に砂利が積もっている箇所も多く、タイヤがとられそうになります。
安達太良山はまだまだ雪景色。
そういえば昨年のゴールデンウィークに走った「BRM503千葉1000 福島“g”」の土湯峠は安達太良山の向こう側、まだ雪も残っていました。
二本松からは県道354号でその安達太良山へ向かって西進。
長い前振りとなりましたが、やってきました「東北サファリパーク」!!
ペンギン園館詣でを始めてからはじめて来るサファリパーク*1です。「那須サファリパーク(ペンギンいない)」や「岩手サファリパーク」と姉妹施設になります。
うん、野生の王国感が出てます。 なぜか「キュキュキューッ! ギャギャッ!」と耳を澄まさずとも清涼な空気にはドリフト音が響いてますけど…
あと道向かいにあった「無料 仮眠所 ライダードライバー (ご自由にお使い下さい)」というプレハブが気になりました。
ところが、いざ入場しようとするとサファリパークは自家用車専用とのこと。
てっきりバスとかが運行していると思い込んでいたのですが、ゴールデンウィーク等の繁忙期のみとのことでした。
こんな「バステキ」な乗り物、というかバスそのものが停まっていたので期待したのですけど…
いちおう代車はあって、さらに+500円でドライバーも付けることができるという話だったのですが、ペンギンを見ることができればいいかなとサーキットの入場料のみを払いました。
これでサファリエリアの終点「アトラクションエリア」に入ることが出来ます。
正門から入って、今日一番の激坂を上って辿り着いたアトラクションエリアは広々。広大な駐車場のまわりに檻が点在しています。
ペンギンはどこだろう? とあたりを見渡すと
「もうすぐアシカショーが始まります〜♪」
とカートに乗ったお姉さんが告知をしてまわっていました。時間は午後1時前。せっかくなので見ていくことにします。輪行でショートカットした分、ここの滞在時間には余裕があるんですよね。
奥まで行くとそこはアザラシ、アシカ、サル劇場に加えてペンギンプールも併設されているエリアでした。思わず目的地へ辿り着けました。
アシカショーは昨年末くらいからSNSで「お客さまが少なくて暇」と展開していた自虐ネタでベースに、お笑い成分多めの内容。お姉さんとアシカのトクちゃんのやり取りがテンポ良く展開されて存分に楽しめました。
キス後のゲェーっが最高です!!
トクちゃん、イケメンだったよっ!!
続けて右隣で開催されていたサル劇場は申し訳ないけどスキップしてペンギンを見に行きます。
2階建ての1階を覗くと水槽でした。
旭川動物園初(ですよね?)のアザラシ展示からよく見るようになった筒の縦坑をケープペンギンが泳いでいます。
これは新鮮。
と見とれていたら直後にゴマフアザラシが通過してきてビビりました。
なるほど混合展示だったのですね。そういえば「八景島シーパラダイス」でも混ぜてましたっけ。*2
わきのスロープを2階へ上るといましたケープペンギンの大家族。張り出してあった「住(ペン)名簿を」みると31羽いるようです。
ケープに混ざってゴマフアザラシが2頭。
名簿から羽環の色を確認しつつ探してみます。
たぶんこれが「出川さん」、SNSで露出していたヒナの子です。モフモフの毛も生え替わって若鶏らしさが出ています。
この子に限らず、ここのペンギンの名前って名字なんですよね。
なんだか不思議な響きです。
夢中で見入っている内に時刻は午後2時、ペンギン散歩の時間です。下に降りると既に準備万端。
ほどなく10羽ほどのケープが飼育員さんの鳴らす鈴の音に誘導されて降りてきました。
押し合い圧し合い、目の前の橋を渡っていきます。
橋の向こうは場外物になっていてぴょんぴょん飛び跳ねて越えて行く… と思って見ていたら一番高い台は下を潜っていました。
彼らが無事戻っていった後は「フィーディングタイム(給餌タイム)」です。
ペンギンの解説をしつつ1羽1羽の記録をしながら給餌していました。
誘導鈴に興味津々の出川さん。
この後はアザラシとの触れあいタイムで参加しようか迷っていたところ、
「ん〜ちょっと時間余っちゃいましたね。じゃあ触れあいタイムしましょうか」
というひと言でケープとの触れあいが始まりました。
うれしいゆるさです。
このふれあいタイム、通常は12時半頃にやっているそうです。
そして、結局アザラシにも触れあってきました。なめらかな表皮の下にある脂肪がぶよんぶよんでなかなかの触り心地です。
あとは駐車場に点在する育舎を巡ってから帰ることに。
広いので自転車で。
ペンギンの近くにいた、このヨーロッパヒグマはかなり白め。なんとなくアルビノっぽい気がします。
ウマグマもヒグマの亜種なんだそうです。
こちらのホワイトライオンは白変種。
最後に、既視感ただようレッサーパンダのだらけっぷりをどうぞ。
たっぷり2時間楽しみました。
当初の予定だと滞在は1時間半の予定だったので、結果的には輪行ショートカットをして正解でした。
ちなみにここは「えびすサーキット」というサーキットが併設されています。冒頭から聞こえてきていた音はジムカーナを走る車のスリップ音なのでした。
折り返し郡山駅まで戻って新幹線で帰途につきました。
東北サファリパーク (Tohoku Safaripark)
福島県二本松市沢松倉1番地
開園時間 8:30 ~ 17:00、休日 8:00 〜 17:00 (冬季営業時間あり) 年中無休
入園料 2900円 (アトラクションエリアのみ1500円) 年間パスポート 8000円
アクセス 郡山駅から自転車で33km
http://www.tohoku-safaripark.co.jp/飼育ペンギン
ケープペンギン