ひであ観察日誌

ひであの観察日誌です。自転車やペンギン、同人サークル「春うらら」の告知もこちらでおこないます。

BRM1006近畿1000 四国一周 後編

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の続きです、2日目からの後編。

10.7 day 2

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6時過ぎに起床して7時前にリスタート。もう天気の心配はありません。いや逆に暑さの心配はあるので、日焼け止めは肌が白くなるくらいたっぷりべたべた塗りました。

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佐田岬へ向かう途中、Zさんを発見。

10:38 - 通過チェック 佐田岬はなはな 346km

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四国最西端の佐田岬(さだみさき)の灯台16km手前の道の駅。佐多岬(さたみさき)だと九州最南端の方になっちゃいます、紛らわしい。

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ここまで、岬らしいアップダウンを楽しみました。往復30kmくらい被っているので、行って帰ってでけっこうなランドヌールの皆さんとすれ違いました。
前の方を走っている人は既に100km以上先の宿毛あたりまで到達していたりしますが、後ろの方はだいたいすれ違いの範囲で走っていたかと思います。

道の駅で食料を買い込んで、

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出たところでも「じゃこ天」を1枚。

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そして、愛媛県はこんな所でも自転車向けの距離表示を欠かしません。

12:32 - PC4 道の駅 八幡浜みなっと 386km

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半島を戻って八幡浜。昨年の「BikeAcrossJapan 2400」以来です。
あの時は早朝も日も出る前に眠い目を擦りながらの通過でしたが、今日はちょうど真っ昼間で道の駅も混雑していました。

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折角なのでお昼代わりに「八幡浜ちゃんぽん」を一杯。

17:13 - PC5 ローソン 宿毛中央七丁目 484km

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宿毛です。
うーんと、暑くてぼちぼちアップダウンがあったなあ…くらいの記憶しかありません。
そろそろ日も暮れます。まだ今日は110kmは走らないといけないので気を引きしめていきます。

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気になったのは、この辺りだったでしょうか。
昨日はばっちり極まっていたリアディレイラーの変速が思わしくありません。症状から察するにシフトケーブルの伸びです。11月に交換しようと思っていたシフトケーブルが思ったより早く伸びているのでしょうか?
残り500kmくらいは保ってくれるよね…と祈りつつペダルを回します。

20:17 - 写真チェック 足摺岬 546km

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日も暮れてまっ暗になったところで四国最南端の足摺岬。
岬の手前にあった街が意外と観光地として賑やかだったのが意外でした。 まあそれでもコンビニは無いのですけど。
そして、まっ暗だと思っていた岬も、なにか地元の催し物をしていて人で賑わってました。ただちょうど売店とかは撤収に入っていて食べるものはなさそう…、たぶん20時までだったのでしょうね。

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ここからの道は、まさしくまっ暗。 木々が上から覆い被さるように茂っていて、さらに岬の根っこからの数kmは林道かと見間違う細道、たぶんほとんど利用されなくなったのか落ち葉も積もっていて怖々進みます。これでもいちおう県道なんですよ。
写真はまだその細道に入る前だったり。

23:00 - 四万十市内 590km

四万十川の河口側から少し遡上した四万十市内が今夜の宿に入りました。
チェックインのリミットが25時で、予定到着時刻が23時40分だったのですが、なんとか余裕を持ってチェックインすることができました。

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チェックインして大風呂に浸かって、食べて、寝ます。
寝るのが最優先です。さくさく寝ますよ。ここはめずらしく大浴場のみで部屋にはトイレしかないビジネスホテルでした。

ここまでほぼ600km走って32時間。平坦貴重ということを差し引いても1泊していることを考えれば上等です。

 

10.8 day 3

3時頃に起床して、朝飯を腹に収めて3時半にリスタート。

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睡眠時間は少なめですが、これは「桂浜水族館」「のいち動物公園」の双方を営業時間にまわることから逆算した時刻です。
ここまでスケジュールよりも早めに走ることができていて、そのおかげもあってこれでも予定より1時間多めに睡眠時間が取れています。なんとかなりそうです。
のいち動物公園を予定通りにまわることができれば、後の行程はもう急ぐ必要はありません。

まっ暗な中を、次のPCがある四万十川上流へ向かいます。

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その四万十川を右岸から左岸へ「沈下橋」を渡ります。

けっこう道幅はあるのですが両端に欄干は無く、闇の中、水面が見えないのがこんなに怖いとは…。流れる水音だけが聞こえてきます。
増水時には水面下になると聞いて、もっと水面に近いと思っていたのに、覗き込んでみるとこれが意外と高さがあるんですよね。 地図上にもぽつぽつ見かける四万十川には、支流を含めて47本の沈下橋が掛かっているとのこと。
もちろんど真ん中を走り抜けました。

05:50 - PC6 雪の宿 634km

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事前に案内のムービーを見ていなかったら辿り着けなかったんじゃないかと思う細い坂を上って有人PC「雪の宿」です。空も明るくなりました。

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カップ麺をひとついただいて、スタートで預けたドロップバッグからウェアとバッテリー入れ替えます。
ついでに天気予報からもう不要と判断したレインウェア類もドロップバッグへ詰め込んで軽量化を計りました。正直この先には峠もないので、たいした恩恵はないのですけど。

来た道を四万十市街まで戻ります。

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明るくなって沈下橋の全容も明らかに…こええ。

夜は明けているのですが、車の対向も難しい細い道が木々に陰っているところも多く、フロントライトは点けっぱなしで降りてきました。

08:13 - PC7 ローソン 四万十中村大橋通二丁目 678km

今日も暑くなりそうなので、ここで日焼け止めをたっぷり塗ります。

 

そしてその時がきました。

時刻は9時前、距離は700kmを超えるか超えないか。
リアのシフトをあげたところで「バチーンッ!!」と嫌な音が。

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あ、シフトケーブルが切れた。 右のシフトレバーを操作してもスッカスカです。

昨日、怪しく感じてから200km。なるほど、このくらいで切れちゃうのか…。
切れてしまったものは仕方がないとケーブルを交換します。もちろん予備のシフトケーブルは持っています。

…できませんでした。
切れた先っぽがブラケットに絡んでしまい出せません。これはブラケットを分解しないとダメ?

迷っていても仕方がないので覚悟を決めます。
といっても、覚悟は2回に分割して必要でした。

まず切れたケーブルを取り除いただけでリスタートしました。
フロントはインナー、リアはアウター。この位置だと巡航だと30kmhくらいでしょうか。平地は問題なく走ることができます。そしてこのルートなら坂でもいけるんじゃないかと考えたのですが…

だめでした。
50mくらいの上りならなんとかいけるのですがヘトヘトです。覚悟を決めて、チェーンを切ります。リアディレイラーを通さずにフロントチェーンリンクとリアスプロケを直接繋ぎました。

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シングルの自転車には乗ったことが無いので、これでいいだろうと高を括っていました。

間違いでした。
リアディレイラーのテンションゲージのお仕事って凄いなと。というかシングルの自転車って本当にピンッとチェーンを張るのですね。
中途にだらりと垂れて張られていないチェーンは、安定したペダリングなら問題は無いものの、力の配分が偏ったり、車体がほんの少し揺れるだけでチェーンが飛んでリアの段が変わってしまいます。同じ理由でダンシングなんてもってのほかです。

アクシデントからの残り300kmをこんな状況で走ったおかげで、ずいぶんとペダリングスキルが上がったような気もします。

補足
実は、ブラケットの左面に切れたケーブルの先へアクセス出来るカバーがあるのを知りませんでした。家に戻った後のメンテ時に存在に気づいて、ブラケットを分解せずに取り出せてケーブルの交換もできました。
それでも結局メンテ時間は必要で、動物園には間に合わなかったですが、この後の走行での苦労は不要だった!!!
という点でいい勉強になりました。

それでも上り坂は楽になりました。
四万十町付近にあった200mの上りもなんとかクリア。

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ただ今度は平地と緩斜面の下りがつらくなりました。
110rpmでまわしても27kmhが精一杯、ちょうど西風で追い風気味だったこともあって正常なら35kmhくらい出せるのに…というところでこれはストレスしか溜まりません。
ただもう、こればかりは我慢するしかありませんよね。

14:14 - PC8 ファミマ 桂浜通 791km

予定よりも1時間遅れで桂浜に辿り着けました。
この時点で「のいち動物公園」へ立ち寄るのは諦めています。4km先にある「桂浜水族園」を最低限の時間で出入りしたとしても、その更に23km先にある「のいち動物公園」へ16時までに辿り着くのは無理があります。

あと、ここまでRD無しで90kmほどを走ることができました。1時間の遅れもそのほとんどは復旧の為のメンテ時間でペース自体は微減といったところです。 ただ、いつもと違う走り方をしていることで脚へのダメージが読めません。終盤に入ったとはいえ、ゴールはまだ1ブルベ分200kmを残しています。

14:46 - 桂浜水族館 795km

「桂浜水族館」に来ました。
「のいち動物公園」を諦めたからには、その分ここをきっちり楽しむことにします。

hidea.hatenablog.comあと、ここに来たからには龍馬像も外せません。

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さらに(1時間回り予定だった)動物園へ寄らなかったことで空いた時間で昼飯も。
「とさを商店」で

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ちりめん中日そばと、

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ちりめんおこげ。
雪の宿で食べたカップ麺以来となる暖かい食事です。汁を食道から胃に流し込むだけで生き返る気がします。

18:07 - 写真チェック 野良時計 836km

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安芸市で国道を外れて写真チェック。 すぐ手前に「岩崎弥太郎生家」という看板がありました。安芸市出身だったのですね、知りませんでした。

20:24 - 旅籠屋 876km

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今日の宿は室戸市街に入ってすぐ、室戸岬まで6kmにある今夜の宿に到着しました。
予定より20分遅れとなりました。とさを商店を出たのが想定通りの時刻だったので、70kmで20分の遅れ。これなら明日の残り130kmもスケジュールから1時間も余裕をみておけば大丈夫でしょう。

今日は走行距離こそ300kmに届かないもののいろいろと疲れました。 風呂、洗濯をしつつ、奈半利のコンビニで買っておいた夕飯を食べて22:00頃にはベッドに入りました。即落ちです。

 

10.9 day 4

3時過ぎに目が覚めました。
もそもそと朝食代わりのパンと牛乳を流し込んで宿を後にします。リスタートは4時前です。

4:08 - 写真チェック 室戸岬 882km

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宿から6kmで写真チェックの室戸岬です。はじめての室戸岬は残念ながらまだまっくら。

ひたすら海沿いを走っている内に夜が明けてきました。

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「日本の夜明けぜよ」
と龍馬ばりに叫びたいところですが、この時、既に高知を離れ徳島に戻ってきていました。

06:50 - PC9 ローソン 牟岐町中村 941km

最後のPCです。残りは60km、いい加減ペダリングにも慣れてきてペースは上がってきたものの、まだシングルは楽しくなってません。リアディレイラーさんへの敬意の念が高まるばかりです。

10:03 - ゴール ミニストップ 徳島城南町 1006km

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徳島市街地を抜けてゴール。
昨日の予想だともっと時間が掛かるかと思いきや予定ぴったりの時刻になりました。

…はあ、疲れた。

あ、いや、疲れたなんて気を抜くには早いのですけどね。もうひとっ走りしないといけません。
徳島空港まで?

違います、「ゴール受付」まで!!

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ここは徳島市のシンボル、眉山の麓。
ゴール受付は、ここから眉山にのぼらないといけません。200m近くのぼらないと受け付けてくれません。

脚がまだまわる内にのぼっちゃいます。うへ、所々、斜度がキツい。

10:45 - ゴール受付 かんぽの宿 徳島 1009km

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なんとかのぼり切ってゴール受付しました。

 

エピローグ

ドロップバッグを受け取って、日帰り入浴をひとっ風呂。

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そのまま下山して徳島ラーメン。

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中央郵便局留めに送っておいた宅配便を受け取ったら、徳島阿波おどり空港へ向かいます。

実は、眉山を含め、せっかくだからこの週末「マチ☆アソビ」で賑わっている徳島市内を楽しみたかったのですが、風呂を上がったところで帰りの飛行機までの時間割を考えたところ、思ったより時間がありませんでした。

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せめてと眉山へのロープウェーの麓に位置する「阿波踊り会館」を外からそっと覗いて来ましたけど。

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空港で、

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輪行袋へパッキング。

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おつかれさまでした!!