ひであ観察日誌

ひであの観察日誌です。自転車やペンギン、同人サークル「春うらら」の告知もこちらでおこないます。

柳田国男 「日本の昔話」 <span class="bookoff">(ISBN:4101047030 8)</span>ISBN:4101047030:imagesmall

日本全国で採集した108本の昔話を納められています。
元々は昭和5年に刊行されたこの本,藁しべ長者や,笠地蔵などのよく知られている話から,知っている話の要素が微妙に混ざり合った話,中にはちょっとした笑いを誘う3行ほどの話まで収録されています。
淡路島出身としては,郷里では結構有名な芝右衛門狸の話があるのも嬉しかったり。


昔話や民謡,童話にはよくみられることですが,読んでみるとこれが結構残酷だったりするんですよね。
人や動物がさくさく死にます。
あと,話にオチがついてなかったり,話の設定に意味がないことがあったりとまとまっていない話も多いのですが,逆にこれが微笑ましく感じられたり。


例えば収録されている「瓜子姫」という話。


爺さんは山へ薪を伐りに,婆さんが川へ選択に行くと川に瓜が流れてくる。
瓜からは女の子が生まれ,瓜子姫と名付けて可愛がって育てることに。
ある日,美しく育った娘が機を織っていると,あまのじゃくがやってきて娘を襲い裏にある柿の木に縛り付けてしまう。
その後に,あまのじゃくは娘に化けて機を織っていると爺婆が帰宅。
こんどは娘を連れて外に出ようとすると,裏の方から娘の声が。
偽物に気が付いた爺はあまのじゃくを鎌で切り捨て,キビ畑へ棄ててしまう。
キビの茎が赤くなるのはその血で染まったから…


って「瓜から生まれた」の全然関係ねぇ〜!!!!
もうちょっとその特異な出生を,美しく育った以外に活用しろよ!!