ひであ観察日誌

ひであの観察日誌です。自転車やペンギン、同人サークル「春うらら」の告知もこちらでおこないます。

ダグラス・アダムス 安原和見訳 「[http://d.hatena.ne.jp/asin/4309462553/sakuradyayato-22:title=銀河ヒッチハイク・ガイド]」 <span class="bookoff"> (28)</span>

昨日の宇宙戦争に引き続いて,「2005-10-07 - ひであ観察日誌」で鑑賞してきた映画の原作本。
あっちが100年以上前に書かれた本なら,こっちも25年前。
ただ,こちらは時代設定や科学考証を勘定に入れてもほとんど古くなってません。


文体は読みやすく,映画に負けず劣らずのブリテン風のシュールな皮肉と笑いが入り交じった文章。
自閉症のロボットはより鬱陶しく,24時間躁状態の銀河大統領はちょっぴりクールで,主人公アーサーの情けなさは映画とさほど変わりません(笑)


逆に映画の方は,脚本に原作者である故ダグラス・アダムズが参加しているだけあって,映像化ということを考えに入れたバランス感覚あふれたシナリオの変更と追加が出来ています。
映画でのディープ・ソートの造形は最高だし,映像にすると見栄えのしない言葉遊びの代わりに追加さらた星もすんなり全体にとけ込んでいるし,愛らしい(?)ヴォゴン人を全面にフューチャーすることで敵役としての統一感を演出し,マーヴィンの愛らしい造形は鬱陶しさをより万人の笑いに変えています。


小説の話に戻しますが,めでたしめでたしで×××が復活した映画より,結局そのまんま再注文は中止ですか? で次に続いちゃうこの原作の方が好み。
続刊である,「宇宙の果てのレストラン」も必ず買って読まなければと心に決めた次第です。

銀河ヒッチハイク・ガイド (河出文庫)

銀河ヒッチハイク・ガイド (河出文庫)


宇宙の果てのレストラン (河出文庫)

宇宙の果てのレストラン (河出文庫)