ひであ観察日誌

ひであの観察日誌です。自転車やペンギン、同人サークル「春うらら」の告知もこちらでおこないます。

BRM919中部1000

9月のシルバーウィークは1年半降りの1000kmブルベに参加してきました。

関東では、青森、八戸へ向かう埼玉1000、寒河江から東北をぐるっとまわる宮城1000に参加する人が多かったようです。
自分は、紀伊半島はまだ走ったことが無かったのにあわせ、ひさしぶりに名古屋へ行きたくなったのででこちらへエントリーすることにしました。

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前日は、定時退社で仕事場から直接、東京駅へ。
指定席を取ってあったものの、それより30分早い新幹線に乗れそうだったので自由席に座わ…は無理でした。流石に連休前、ホームは民族大移動の大混雑。

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それでも少しでも早く移動して寝る時間を増やしたいとデッキ乗車。指定席車両を覗くとその通路にも人が溢れていたので、指定席に座ったとしても輪行袋の置き場所に苦労したかもしれません。

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名古屋駅からは名鉄犬山線で江南へ。名鉄もひさしぶりなら犬山線に乗るのは初めてだったかも。もちろん江南へ来るのははじめてです。

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宿の「すいとぴあ江南」ではチェックイン・チェックアウトを無理いってずらしていただいたり。朝もスタートが早いのであまり寝られませんでしたが、部屋は広くて快適でした。

 

起きて、4時過ぎにスタート受付。

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関東からの顔見知りもちらほらいますが近畿からの参加者が多い模様。

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車検をしてブリーフィング、夜が明けるにはまだ早い5時にスタートです。出走は49人とのこと。

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スタートしてしばらくは木曽川沿いを南下します。夜も明けた頃に木曽川長良川も渡ってさらに南下します。

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長島の手前で揖斐川を渡って東へ、そのまま三重県の少し山側を走ってやっと津市の南部でPC1。はじめっから120kmです。

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向かい風基調でもあったので、せっかくだからと集団についていったらペースが早いったって揖斐川を渡ってからのアップダウンの連続にも脚を削られました。なんかブルベの序盤はいつも同じ事やって脚を消耗している気がします。

ここからは川沿いに奈良へ上ります。そういえば途中の標識には伊勢本街道と書かれていたような。

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600mの峠を越えて下ったところで大宇陀のPC2 180km地点。さすが奈良、天気も良いのも手伝ってかまわりには観光客が多い。

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PCをでてしばらく下ると吉野川。復路ではまたこの近くに来るはずです。

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ここからまた上ると、続けざまに長めのトンネルを走ることになって疲れました。その中でも最長級の新伯母峯トンネル(1964m)で峠越え。

こんどは和歌山県に…、あれ? 三重県に戻ってきました。どうも熊野は和歌山だと思い込んでいたようで、三重だったのですね。

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その熊野でPC3 269km地点です。
今夜の宿、那智勝浦はここから50km。いまがスタートからちょうど12時間経った夕方5時過ぎなので日が暮れてすぐくらいに着くはずです。だいたい予定通り。

そういえば峠を越えたあたりから一緒に走っていた方が膝を痛めてDNFとのこと。初日でリタイヤは残念でしょうけど、身体のアクシデントは無理すると持病になりかねません。お大事にとこのPCで別れました。

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さらに下って鬼ヶ城で海に出ます。

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そのまま海岸線を南下して、日が暮れたところ新宮で熊野川を渡河。
さらにもう一走りして那智勝浦の宿にチェックイン。那智は、那智川もありますけど重巡なので那智山です。

まだ明るい内だったら那智の艦内神社、熊野那智大社とか那智の滝を見に行ってみたかったんですけどね。今回は再出発まで6時間を切っているので睡眠を優先します。昨晩あまり寝られてませんし明日は430km、20時間以上走らないといけません。

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大浴場に入ってる間に近所のコインランドリーで洗濯→乾燥。荷物は起きてからまとめればいいとごそごそ布団に潜り込みました。

 

午前1時半に起床、結局睡眠は4時間半くらい。ここから30km先にある串本のPCのクローズ時刻が4時半なのでしようがありません。

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のんびり走って3時半にPC4 串本町は本州最南端、もちろん今回のコースの最南端でもあります。昨晩の宿は、本当ならこの先に取りたかったのですが、宿の少なさと連休のコンボでブルベに申し込んだ数ヶ月前でもう空き部屋はありませんでした。那智勝浦で取れただけでめっけものです。

今夜の宿も、できれば奈良〜大津あたりで取りたかったのですがまるで空きは無し。更に向こうの彦根でやっと取れたのですが、かわりに430km走らないといけないことになりました。順調に走れたとしても着くのは23時過ぎです。

…がんばろう。

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夜が明けた所で白浜町
もうちょい遅い時間だったら「南紀白浜アドベンチャーワールド」に立ち寄ってエンペラーペンギンを愛でたかったところ。さすがに9時の開園まで待つわけにもいかず、どうせまだこの時期はエンペラーの雛はいないし…と負け惜しみをいいつつ後ろ髪を引かれながら通過します。

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脚は既に疲労で思ったようにまわらなくなってますが、紀伊半島の海岸線のアップダウンは意外と気になりません。西風の方が気になるくらいですが、その風もほどほどだったりします。

途中PC5を経て、和歌山市の手前、海南市で再び奈良へ遡上します。

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ゆったりとした斜度で紀ノ川(奈良県に入ると吉野川)を遡上して1日ぶりの吉野でPC6。往路で通った道から5kmほどしか離れていません。
ここまで3分の2走って615km。まわりの人とPBPよりキツい…と感想を言い合う程度には脚がまわっていませんが経過時間は36時間です。ペースは特別悪いわけじゃありません。

そして気がついたら2日目も、もう夕方です。ここからは琵琶湖まで北上します。

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天理、奈良、宇治と折角の観光地もまっ暗でちょっと残念。

ここで脚に異変が。なぜか右膝の裏の腱が痛み出しました。
これまで膝に違和感が感じることはあっても膝裏が痛むのは自転車に乗り始めてから初めてです。なんとかペダルはまわせるもののペースはだだ下がり。
彦根の宿までまだ80km、今のペースでもぎりぎり日が替わるまでに着けるかというところだったので、到着が遅れることを宿に連絡します。

もしもの為に持ってきていたロキソニンを1錠飲んで、痛みが軽いペダリングを模索しながら先へ。

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琵琶湖の東岸を北上している間も、どんどん痛くなってきます。
ちなみに歩きだと特に痛みません、ペダリング限定。おそらく前半に飛ばしたときからフォームとペダリングが乱れていたのだと思います。慣れない低めのフォームを続けたせいか腕が筋肉痛だったりしますし。
今日はなんとか彦根まで走ることができたとしても、この痛みが残ったままでは明日の残り260kmを走るのは無理そうです。一晩寝て回復すれば良いのだけど…と不安を感じつつ琵琶湖の東岸を走ります。

ロキソニンは2時間ほどして効き始めたのか、痛みが軽減しました。

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予定よりも2時間遅れて、日も替わった1時前に彦根に到着。
さすがに430kmは疲れました。洗濯とかもうどうでもいいので風呂だけ入って寝ます。膝のことは明日の朝、起きた後に考えます。

…直ってるといいな。

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7時に起床。前泊から数えてやっときっちり寝ることができました。宿の朝食ブッフェできっちり補給。

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3日目は彦根城から8時にスタート。ゴールまで残り260kmです!

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PC7は30km走ったすぐそこ、ここで関ヶ原に住んでいる妹と姪が激励に来てくれていました。お互い実家への帰省のタイミングが違うので会うのは数年ぶり。

とりあえずここまで昨晩の膝裏に痛みはありません。念のため、近くのドラッグストアで痛み止めの塗り薬を買い足しておきます。

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ここから更に北上。峠を越えると今回のルートで唯一のはじめて福井県

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眼鏡で有名な鯖江、さらには福井市に入った所でルート最北の越前高田駅付近を通過しました。

残り140km。
ここから岐阜へ抜ける九頭竜ダムへの上りは、斜度こそゆるめなものの車通りが多くてちょっとストレスが溜まります。

さらに上っている最中にまた膝裏が痛み出してきました。ロキソニンと塗り薬でなんとか痛みを散らします。負荷をかけすぎなければなんとか上れそうです。

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ダムの手前の道の駅で日が暮れました。

さすがに日が暮れてからの標高600mは冷えます。峠も上りきらないうちからアンダーウェアを交換、ネックウォーマーを装備して防寒を高めます。

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峠を越えると岐阜県、郡上。

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すぐに最後のPC8です。
まだ残り80kmありますが、ゴールまでほぼ下り基調。PCで最後の補給をしてる他の人たちにも安堵の表情が見られます。

関から各務原に抜けるところにちょっとした峠がありましたが、そこを越えると目の前はもう木曽川

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渡ってゴール。ギリ、日が変わる前でした。

2日目は膝裏の痛みでDNFも考えたくらいだったので、完走できただけで満足です。
故障も心配しましたが、これを書いているいま後遺症は残っていません。

ぐだーっと椅子に腰掛けて、しばらくAR中部のスタッフや前後にゴールした皆さんと歓談。じわじわと苦しい思い出が美化されていく完走の余韻をあじわいました。

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この後、小牧に24時間スーパー銭湯があると教えて貰って10km移動。全力で風呂に浸かって、朝までぐったり寝て疲れをと…それくらいじゃ疲れは取れませんがリフレッシュできました。

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次の日は、昼から名古屋時代の友人宅に集まって飲み食い。夕方に関東に戻りました。帰りの新幹線も、指定席も自由席もいっぱいだったのでデッキでしたけど。

明けた日も含めて好天に恵まれた4日間でした。
昨年のGWに走った「近畿1000」以来2回目の1000km、PBPを含めても1000km以上を走るのは3回目。終盤はどうしても体力的にしんどくなりますが、雨さえ降らなければ最後まで楽しんで走れるようにはなりました。
折角ならもう少し速く走りたいとは思うのですけど、こればかりは鍛えるしかないですね。もしくはもうちょっと身も自転車も軽くするか。

あと、はじめてのAR中部への遠征でしたが、ここでも主催によるブルベの雰囲気の違いがあって話をすると他とも違う話が聞けて楽しいですね。また遠征に来たいです。

 

これで今年エントリーしたブルベはすべて終了しました。また後ほど、まとめようと思っています。
まだPBP、SR600北関東の日記も書けていませんけどね。